三菱鉛筆 Uni Posca Colored Pencils

油性色鉛筆

こんにちは~

画材LOVEなあさえかおりです。

今回はちょっと番外編(?)日本国内では残念ながら入手困難な国内メーカーの油性色鉛筆のご紹介。

三菱鉛筆 Uni Posca Colored Pencils 36色の自作カラーチャートです。

この製品、以前三菱鉛筆製で高品質の高級色鉛筆として知られていたものの、残念ながら廃盤になってしまった「ユニカラードペンシル ペリシア」と芯は同等です。(ペリシアも36色展開でした)

「Uni Posca Colored Pencils」は日本国内の流通が今のところ無いため、私は米国より個人輸入で入手しました。

ペリシアは皮革風の豪華なパッケージや鉛筆自体も渋めの高級路線だったのですが、海外ではマーカーペンの「Posca」ブランドがおそらく有名なのでしょう、この名前を冠しておりケースや鉛筆デザインもPoscaを踏襲した黒を基調としたものになっています。

また、芯も色も同等品ですが、ペリシアから色名は変更されています。

価格は為替レートにもよりますが、私が購入した2021年前半頃には、ペリシアの廃盤頃の国内価格より3割ほどお安めな感じでした。

色鉛筆としての特徴は、まず「オイルベース」であることが挙げられます。

油性色鉛筆の芯には「ワックスベース」のものと「オイルベース」のものがありますが、オイルベースの色鉛筆には高価格帯のものが多いです。

一般的にはオイルベースを謳った製品は固めだとか色が繊細とか言われておりますが、個人的にはそういった描き味や色の差よりハッキリと違いがあると感じるのは「ワックスブルームが起きやすいかどうか」かな~という感想です。

ワックスベースの色鉛筆は当然名前の通りメディウム(色の粉を支持体・紙に定着させるための糊剤)中のワックスが多くなるので、ワックスブルーム(ワックス分が描画面の表面に押し出されて白っぽく見える)現象が起こりやすいのですが、オイルベースではメディウムにオイル分が多いためその現象は起こりにくいわけですね。

ちなみに、描き味については「ワックスベース」か「オイルベース」かのみで大きな差があるようには個人的には感じません。どちらかというと製品のコンセプトと価格帯によるところが大きいです。

Uni Posca Colored Pencilsの話にもどりますと、色はとても鮮やかで、なめらかな描き心地、文字通りヌルヌルというような描画感です。顔料分が多いためか色も濃く出しやすいです。

美しい色が多いのですが、いかんせん36色は絵を描く用途には少々物足りないところがあります。

そこで私は、同じオイルベースの油性色鉛筆である「ダーウェント ライトファスト」と一緒に使っています。(こちらも高価格帯ですが…)描き心地がかなり近く、落ち着いたアースカラーが多く、色数の少ないセットにはビビットカラーがほとんど入っておらず(そして単色を扱っている店が殆ど無い)ため、色域が補完できて重宝しています。

ともあれ、かなり特徴のある使い心地なため、ペリシアは「合う人にはとても合うけれども、苦手な人はとても使いにくい」という感想をよく見かけておりました。

Uni Posca Colored Pencilsはそもそも国内で使用している人がかなり限られていると思いますが、もしこれから個人輸入してでも欲しいと思っている方がおられるなら、多少なりと参考になればと今回紹介いたしました。

とても良い色鉛筆だと思うので、Uni Posca Colored Pencilsも日本国内で流通してくれると良いのですが、未だにネットショップですら扱っているところを見かけないので、なにかしら事情があるのでしょうか…